ハミングバードアップデートとは?【Googleが導入した目的を解説】
投稿日:2022/02/03 (更新日:)
ハミングバードアップデートは、2013年9月にGoogleで導入された検索アルゴリズムのアップデートの一種です。
ハミングバードアップデートが実装されたことは知っているが、詳細はあまりよくわからないと感じている人も多いはずです。
そこで、今回は以下のような人に向けてハミングバードアップデートの解説をしていきます。
- 「ハミングバードアップデートとは、どのような目的なのか」
- 「ハミングバードアップデートが与えるSEOへの影響はあるのか」
- 「ハミングバードアップデートのSEO対策を知りたい」
ハミングバードアップデートについて深く理解することで、検索ユーザーを第一に考えるGoogleの理念に沿ったメディア作成ができるはずです。
ハミングバードアップデートとは
ハミングバードアップデート(Hummingbird Update)とは、2013年9月にGoogleで導入された検索アルゴリズムのアップデートの一種です。
ハミングバードは、私たちが普段話すような会話型の検索クエリ(検索キーワード)でも、正確な検索結果を表示できるように、Googleが検索アルゴリズムに導入したものです。
また、長文で理解しづらい検索クエリに関しても、ハミングバードによって文脈を正確に理解することで、ユーザーの検索意図に沿った検索結果を表示できます。
ハミングバードアップデートは、パンダアップデートやペンギンアップデートのような低品質コンテンツやスパムサイトの排除など、検索順位が大きく変動するような改善ではありません。
ですので、ハミングバードはWeb制作者によっては、あまり重要視していないという人も多いです。
しかし、ユーザーの利便性は格段に改善されており、SEJ(Search Engine Journal-サーチエンジンジャーナル)によると、ハミングバードアップデートの重要性を以下のように表現しています。
Googleは検索エンジンのエアフィルターを交換しませんでした。エンジンブロック全体を交換しました。
引用元:https://www.searchenginejournal.com/google-algorithm-history/hummingbird-update/
エアフィルターは、パンダアップデートやペンギンアップデートが低品質コンテンツ、スパムサイトなどの排除を表現しています。
一方、エンジンブロックは、ハミングバードアップデートが検索エンジン全体の改善をしたことを表しており、その重要性が理解できるはずです。
ハミングバード導入の目的
Googleが検索アルゴリズムのハミングバードを導入した目的は、多様化する検索クエリに対応するためです。
従来の検索アルゴリズムでは、口語的または長文で複雑な検索クエリに対する検索結果が、ユーザーの検索意図に沿わないものが多くありました。
これは、人間の会話に近い検索クエリや複雑な検索キーワードを検索エンジンが理解できなかったことが原因です。
ハミングバードアップデート後のGoogle検索エンジンは、口語的な検索クエリや長文で複雑な検索キーワードでも、ユーザーの検索意図により近い検索結果を表示できるようになりました。
たとえば、Google検索で「1+2=」というクエリで検索すると「3」という検索結果が最上位に表示されるでしょう。
これは「1+2」の答えが3であることや、単純に検索ユーザーが「1+2=」というキーワードを含むページの表示を求めていないことを理解している結果といえます。
このように、ハミングバードアップデート後は、音声検索やスマートスピーカーなどで多様化した検索クエリにも適切に対応できているのです。
ハミングバードアップデートが与えるSEOへの影響
ハミングバードアップデートが与えるSEOへの影響について、以下の2つを解説していきます。
- 高品質コンテンツの検索順位が上昇
- ロングテールキーワードの検索数の増加
それぞれ、くわしく見ていきましょう。
高品質コンテンツの検索順位が上昇
ハミングバードアップデート後は、高品質コンテンツの検索順位が上昇しました。
先述の通り、ハミングバードアップデートはパンダアップデートやペンギンアップデートのように、検索順位が大きく変動するような改善ではありませんでした。
しかし、ユーザーの検索意図と関連度が高いコンテンツが検索結果で上位表示されるようになったため、とくに高品質コンテンツの検索順位が上昇する順位変動の傾向があったようです。
ですので、Web制作者はこれまで通り、ユーザーファーストで高品質なコンテンツを作成していきましょう。
ロングテールキーワードの検索数の増加
ハミングバードアップデート後は、ロングテールキーワードの検索数の増加が確認されています。
これは先述の通り、口語的な検索クエリや長文で複雑な検索キーワードをGoogle検索エンジンが理解できるようになったためです。
今後、Googleのアップデートや音声検索・スマートスピーカーなどの進歩と普及により、ますますロングテールキーワードの検索数が増加することが予想できます。
多くのWeb制作者は、ロングテールキーワードへの対策を進んでおこなわないはずです。
ですので、あえてロングテールキーワードを狙い、たくさんの検索ユーザーに必要なコンテンツを提供するのも、今後のWeb制作の一つの手といえます。
ハミングバードのSEO対策
検索アルゴリズムのハミングバードに対するSEO対策について、以下の3つを解説していきます。
- 検索意図を正確に理解する
- コンテンツの質を見直す
- ロングテールキーワード対策
それぞれ、くわしく見ていきましょう。
検索意図を正確に理解する
検索アルゴリズムのハミングバードが導入されてから、Google検索ではよりユーザーの検索意図に近い検索結果が表示されるようになりました。
ですので、これまで以上にユーザーの検索意図を正確に理解してコンテンツ作成する必要があるのです。
また、ご自身が意図しない検索クエリ(検索キーワード)で上位表示されている既存コンテンツがある場合、高品質な競合があらわれたときに検索順位で落ちる可能性が高いです。
このような検索クエリに対しても、正確な解答ができるようにコンテンツの改善が必要です。
よりユーザーの検索意図を正確に理解して作成されたコンテンツが、Googleから評価されます。
コンテンツの質を見直す
コンテンツの質を見直すことで、ハミングバードアップデート後のGoogle検索で上位表示を狙いましょう。
当時、ハミングバードアップデートの直後は、検索結果に大きな影響を与えていませんでした。
しかし、Googleが意図していないSEO対策(ブラックハットSEO)や小手先のテクニックで上位表示していたページは次第に評価を落ちていきました。
そうして、結果的にハミングバードアップデートは、コンテンツが最重視される現在の検索結果へとつながる大きなアップデートとなりました。
従来の上位表示を狙えたさまざまな対策が、現在の検索結果では重要視されていません。
そのため「コンテンツの質を見直す」という本質的で根本的な対策が、さらに重要度を高めているのです。
ロングテールキーワード対策
ロングテールキーワード対策をして、ハミングバードアップデート後のGoogle検索で上位表示を狙いましょう。
近年では、音声検索やスマートスピーカーの進歩と普及により、会話型の検索クエリが増え続けています。
一見、検索ボリュームが少ない会話型のロングテールキーワードへの対策は不要に思えるでしょう。
しかし、ユーザーが音声検索やスマートスピーカーなどを利用するときの多くは、早急に正確な情報を得たいと思う場面のはずです。
そのような場面で、ユーザーにとって必要な情報を提供できるコンテンツがあるとすれば、必ずGoogleから高い評価を受けます。
ロングテールキーワード対策は、検索ボリュームが少ない分、競合が少なく早い段階で上位表示を狙えるのでおすすめです。
多くのロングテールキーワードで上位表示を狙い、結果的にたくさんの検索ユーザーを満足させられるコンテンツ作りをしましょう。
ハミングバードアップデートを理解してユーザーの利便性を高めよう
今回はハミングバードアップデートについて、深く理解したい人に向けて解説しました。
ハミングバードアップデートは、既存の検索順位に大きな影響を与えるものではありません。
しかし、検索ユーザーにとっては飛躍的に利便性が改善されたアップデートとなりました。
Web制作者は、検索エンジンの進化に慢心することなく、ユーザーの疑問や問題を解決できる情報を提供できるように努めなければいけません。
あらためて、検索ユーザーが何を求めているかを考えてメディアを作成していきましょう。