SEOにおける相互リンクとは?施策の方法とメリット・デメリットなどを解説
投稿日:2023/02/14 (更新日:)
WebサイトのSEO対策において、相互リンクは重要な要素の一つです。良質で関連度のある2つのサイトを互いにリンク設置することにより、SEOの影響が大きく変わってきます。
なぜ相互リンクがSEOに大きく影響するのか疑問に思う方もいると思います。この記事では相互リンクとSEOの関係性、メリット・デメリットや施策方法や注意点などについて詳しく解説していきますのでぜひ、参考にしてみてください。
相互リンクとは何か?
Webサイト同士やWebサイト内のページを互いの2つのリンクで設置することを相互リンクと言います。従来は、個人のブログや企業のサイトなどに、お互いの関係性を示したり、お互いのサイトからユーザーを流入するためとしてよく相互リンクの設置が行われたりしていました。
現在は昔にくらべて少なくなりましたが、ホームページ運営などを趣味でやっている一部のサイトでは、SEOとか収益目的などではなく、良好な関係を示すためとして相互リンクを設置していたりします。
相互リンクをSNSなどで例えると、インスタのコラボやYouTubeコラボのようなものです。
現在、相互リンクは企業などが、SEO対策のために用いられることが多いです。しかし、相互リンクの注意点を理解しないで、リンクを設置するとGoogleからの評価・信頼を失いかねません。
こうした状況を回避するために、相互リンクの注意点を理解して、Webサイトに適切なリンクを設置し健全なサイト運営していく必要があります。
NG行為に注意して相互リンク施策を行う
「被リンク」がSEOに影響を与えるとされていた時期には、相互リンクだけを目的として設置しているサイトもたくさんありましたが、現在だとこのやり方では逆効果になってしまいます。
Google Search Consoleのリンクプログラムにも『過剰な相互リンク(「リンクする代わりにリンクしてもらう」)や、相互リンクのみを目的としてパートナー ページを作成する』という事も挙げられています。
参考:https://support.google.com/webmasters/answer/66356?hl=ja
また、低品質なサイトを量産したりして、そこからリンクを貼るような「自作自演の相互リンク」は、現在ではペナルティの対象となります。こういったNG行為に注意し、ガイドラインに沿ったリンク施策を行うようにしてください。
もしNG行為をしてしまうと、信頼を取り戻すためには時間がかかりますので注意しましょう。
SEOと相互リンクの関係性について
以前は、相互リンクの数が多ければ多いほどSEO上では効果的とされてきました。
しかし、前述にあるように相互リンクの乱用は、Googleからの評価が下がり、最悪ペナルティの対象となる可能性があります。このことから、『適切な相互リンク』を設置することが重要です。
適切な相互リンクであれば、流入してくるユーザーに有益なサイトであると認識されます。
『適切な相互リンク』とは、掲載コンテンツと関連性のあるリンクを設置することです。これにより、Googleからの評価を上げることができます。
相互リンクはSEOにどのような効果があるのか?
相互リンクのSEO効果として、サイトへのアクセス数が増えるという点が挙げられます。その結果、ユーザーの利便性が向上するので、自然な被リンクの獲得につながります。
Googleはコンテンツの質を重要視しており、検索順位に大きく影響します。コンテンツの質を決定する要素の一つが被リンクです。
闇雲に被リンクを貼り付けるのではなく、相互リンクによるSEO効果を得るには、品質が高く掲載しているコンテンツに関連したリンクを設置する必要があります。
相互リンクのメリット
ここでは、相互リンクのメリットについて話していきます。メリットは以下の3つが挙げられます。
- リンク先からのアクセス増加
- ユーザーの利便性が上がる
- 検索順位の向上
これらの事を理解したうえで、相互リンクを設置すればSEO効果も期待できます。次の項目でそれぞれのメリットを詳しく解説していきます。
1.リンク先からのアクセス増加
相互リンクを行うメリットの一つ目は、リンク先からのアクセス数が増えるという点です。
リンク先のサイトから自身のサイトにユーザーが飛んできてくれるので、関連性の高い適切な相互リンクであれば、ユーザーは興味を持ってくれる可能性が高いです。
アクセス数が増加し、さらにコンテンツの質が良ければ、結果として被リンクの数も増えます。アクセス数が少ないことが、サイト運営の課題として挙げられる場合は、相互リンクを行うとアクセス数が向上し、課題の解決につながるでしょう。
2.ユーザーの利便性が上がる
相互リンクのメリット2つ目は、ユーザーの利便性が上がることです。
関連性が高いサイト同士であれば、ユーザーはそれぞれのサイトを閲覧することで、知りたい情報をまとめて得ることができます。
例えば、筋トレに関する記事を掲載している場合、ジムに関するサイトとの相互リンクをすることによって、ユーザーのニーズが近いので『筋トレ方法とおすすめのジム』の情報を両方のサイトで得ることができます。これにより、ユーザーの満足度が高まり、利便性が上がります。
また、ユーザーの利便性が上がることは、アクセス数の増加し、検索順位の向上につながります。このように、運営側にとって大きなメリットとなるでしょう。
3.検索順位の向上
相互リンク3つ目のメリットは、検索順位の向上です。
ユーザーの利便性を第一に考えたコンテンツ作成していれば、自然に良質な被リンクが増えていきます。
良質な被リンクがあると、外部から評価が高いWebサイトという評価を受け、検索順位の向上が期待できます。
相互リンクのデメリット
次に相互リンクのデメリットですが、以下の2つがあります。
- Googleの検索順位が下がる恐れがある
- 過剰な相互リンクはペナルティになる
これらを理解しておくことで、相互リンクのデメリットを避けることができるので、必ず確認して健全なWebサイト作成の参考にしてください。
Googleの検索順位が下がる恐れがある
低品質なサイトと相互リンクしてしまうことで、「低品質なサイトと相互リンクしている=低品質なサイト」とGoogleに判断されてしまう可能性があります。
低品質なサイトとは、評価の低いページやペナルティを受けているサイトなどの質の悪いページをもつサイトの事を指します。これらのサイトからリンクをされていると、自身のサイトの評価も下がってしまう危険があるので注意しましょう。
一方で、公式なサイトや高い評価があるサイトなどの良質なサイトからのリンクは、自身のサイトの評価が向上します。
相互リンクをする際は、双方のサイトの質に問題がないか注意して行うようにしましょう。
過剰な相互リンクはペナルティになる
過剰な相互リンクは、Googleからペナルティを受ける可能性があります。Googleは過剰な相互リンクを禁止しています。闇雲にリンクを設置しているとGoogleのペナルティを受ける可能性が高いです。
過剰な相互リンクの代表的な例として、「自動相互リンクの利用」があります。自動で相互リンク先の選定や登録してくれるサイトの利用は、Googleにスパム行為として判断される場合があります。
スパム行為と判断された場合は、すぐにペナルティの対象となります。
また、このようなサイトは、一度登録すると解除できない危険なものもあるので、使用しないようにしましょう。
相互リンク施策の方法
相互リンクを設置する際に、施策をすることは大事になってきます。より効率よくSEOの効果を上げるためやユーザー数を増やすためにも重要な施策です。以下の3つの方法を意識して行うようにしてください。
- 関連度の高いサイトのリンクを設置する
- 相互リンクを依頼する
- 『rel=nofollow』の設定・削除依頼をする
それぞれ、解説します。
1.関連度の高いサイトリンクを設置する
関連度の高いサイトを相互リンクすることで、ユーザーが記事やサイトを閲覧し続ける可能性が高くなります。しかし、個人や名前の知らない企業のサイトからの、良質なサイトへのリンクは、初めのうちからなかなか依頼しても断られることが多々あります。相手方にとってもユーザー数を増やしたいという願望は強いので、わざわざ名の知れていないサイトを相互リンクするメリットがほとんどないからです。
相互リンクを設置する場合は、関連性の高いサイトのリンクを設置しましょう。ポイントは、リンク先をテーマが同じサイトに限定することです。自身のサイトが「金融」であれば、金融関連のサイトからのリンクのみを設置すると関連性が高くなります。
また、おすすめの対策のひとつとして、自身のサイト同士を相互リンクさせるという方法です。こちらも、関連性の高いサイト同士をリンクさせることが肝心です。
2.相互リンクを依頼する
相互リンクをしたいサイトの運営者に相互リンクの設置の依頼をします。相互リンクを設置してくれるかは相手の方の判断次第になるので、自身のサイトが「関連性の高いサイト」だと丁寧に説明する真摯な態度が重要です。
また、相手先のページランクが高いと、自身のサイトのページランクが上がることが期待できます。
MozなどのSEOツールで他のサイトのページランクを確認ができるので、相互リンクを依頼するときは、ページランクを確認してみてください。
3.『rel=nofollow』の設定・削除依頼をする
突然、自身のサイトの順位が下がった場合は、相互リンクが原因となっている可能性があります。
前述にもあるように、質の低いリンクや関連性が低いリンクを設置してしまうとGoogleからの評価が下がることがあります。
その場合は被リンクへの『rel=nofollow(低品質なサイトや無関係なページリンクをGoogleにクロールされるのを防ぐ)』の設置を依頼するか、相互リンク先に削除の依頼をしましょう。
もし、相互リンク先が依頼に応じてくれない場合は、Googleサーチコンソールの『リンク否認ツール』を使って、テキストファイルなどで質の悪いリンクをGoogleに送信して対応してもらうようにしてください。
相互リンクを設置する時の注意点
相互リンクにおける注意点は以下の3つです。
- リンク先を無理に増やさない
- 関連性の高いサイトを相互リンクする
- 相手リンク先のページランクを確認する
それぞれ、解説していきます。
1.リンク先を無理に増やさない
相互リンクを増やすことにこだわり過ぎない考え方も大切です。メリットが見込める適切なリンクのみを設置するように心がけましょう。
相互リンクがないと検索上位表示が難しいというわけではありません。アクセス数が少ないことに焦って誤った対応することで、Googleからペナルティを受けるようであれば、相互リンクに固執しない事も一つの正解です。自身のサイトにとって、メリットがあるかをよく検討して、相互リンク施策を行うことが重要です。/p>
2.関連性の高いサイトを相互リンクする
関連性の高いサイトを相互リンクしておくことです。
関連度の高いリンクはGoogleからの評価が高くなると同時に、それぞれのリンク先から知りたいテーマに関連した情報を確認できるので、流入してくるユーザーにとって、利便性がとても高いです。
相互リンクを活用することは、アクセス数を増やすための有効な施策です。
アクセス数の増加によってSEO効果も期待できるので、相互リンク先を自身のサイトとテーマが同じサイトのみに限定して依頼するようにしましょう。
3.相手リンク先のページランクを確認する
相手リンク先を決める際は、ページランクを確認することが重要です。
Googleの検索エンジンからの評価の指標として『ページランク』というものがあります。ページランクは、200以上ものあるGoogleの検索アルゴリズムの中の一つで、Googleの独自の指標です。(Googleのアルゴリズムは公開されていない)
このページランクが高いほど、検索エンジンからの評価が高くなる傾向にあります。相互リンクを依頼する場合や依頼を受けた場合は、ページランクを確認しましょう。
危険な被リンクの対処法
前述で、低品質な被リンクを受けると、自身のサイトの評価も下がってしまう危険があることをお伝えしました。
ここでは、Googleからペナルティを受ける可能性がある危険な被リンクについて解説します。
危険な被リンクとは
危険な被リンクは、「スパムリンク」といいます。具体的には、自動生成された低品質なコンテンツを指し、Googleのガイドラインを無視したサイトやリンクのことです。
ガイドラインで挙げられているスパムリンクは、以下の通りです。
- コンテンツの自動生成
- リンクプログラムへの参加
- コピーコンテンツ
- クローキング
- 不正なリダイレクト
- 隠しテキストや隠しリンク
- 誘導ページ
- コンテンツの無断複製
- 十分な付加価値のないアフェリエイトサイト
- 掲載コンテンツに関係のないキーワードの詰め込み
- 悪意のある動作を伴うページの作成(フィッシング、ウイルス、トロイの木馬、その他のマルウェアのインストール)
- 構造化データのマークアップの悪用
- Googleへの自動化されたクエリの送信
参考:https://support.google.com/webmasters/answer/66356?hl=ja
スパムリンクの目的は、競合サイトの順位を下げることを目的としています。スパムリンクを受けると、自身のサイトの評価が下がる可能性が高まり、最悪の場合はGoogleペナルティの対象となります。
自身のサイトがスパムリンクの被害を受けていないかを、定期的にチェックして適切な対処を施すことが重要です。
危険な相互リンクは早めの対処を
スパムリンクへの対処法は主に以下の2パターンあります。
- サイト管理者に被リンクの削除を依頼する
- Search Consoleから被リンクを否認する
2パターンのうちどちらかを選択し対処する形になりますが、1.のサイト運営者に削除を依頼する方法は、実際に行うのは難しい可能性が高いです。
2.のSearch Consoleのリンク否認ツールで対処を進める方法が確実と言えます。
リンク否認ツールの使用方法は、Search Consoleにログインし、「検索トラフィック」の「サイトへのリンク」を選択します。ここから、webサイトに受けているリンクのデータをダウンロートし、否認したいリンクにチェックを入れていきます。
チェックの際は、スパムリンクでないナチュラルリンクを誤って、選択しないように注意しましょう。
チェックを終えたら、否認するリンクのリストをテキストファイルで作成します。これを、Googleにアップロードすると否認の作業が完了します。
まとめ
今回は、相互リンクとSEOの関係性や相互リンクの施策・方法や注意点についてまとめました。
相互リンクを上手く活用できれば、アクセス数の増加につながり、SEO対策にも有効な手段です。しかし、以前はSEO対策で大きな効果をもたらす施策でしたが、現在は注意を怠ると、Googleペナルティの対象となってしまう恐れもあります。
このように、相互リンクはSEOに関してプラスにもマイナスにも働くため、メリット・デメリットを理解することが重要です。
相互リンクは、SEO対策において必須な施策ではありません。
ユーザーのためになる良質なコンテンツの作成を継続すると、Googleからの正当な評価を受ける可能性が高いです。健全なサイトを目指すためには、相互リンクに過度な期待をしないで、ユーザーニーズを満たす良質なコンテンツ作成に注力したSEO対策をおすすめします。