オウンドメディア(Owned Media)とは
投稿日:2017/09/08 (更新日:)
オウンドメディアとは、企業や組織などが所有し消費者やユーザーに向けて情報等を発信する媒体のことをいいます。
ホームページ、ブログ、Twitterなど媒体を問わず企業が所有するメディアがオウンドメディアになります。
公式サイトをオウンドメディアと呼ぶ傾向がありますが、インターネット上だけでに限らず、広報誌、機関紙なども含まれることもあります。
オウンドメディアによるマーケティング
オウンドメディアによるマーケティングが注目されてきている背景には、コンテンツSEOやコンテンツマーケティングの重要度が高まってきたことが要因にあげられます。
商品の宣伝だけでなく価値のあるコンテンツを通じて、ユーザーのニーズや見込み客を育成してファンに変えていくという役割を果たせるメディアが必要になってきたことがオウンドメディアが注目されてきている理由のひとつと考えられます。
Googleの評価変化の影響もある
被リンクの効力だけでは、検索上位実現が大変難しくなってきている状況にあり必然的にコンテンツに力を入れざる負えないということもオウンドメディアの需要が増えたキッカケでしょう。
逆に言えば、よくわからない被リンクの効果よりはシンプルになったということもできます。
ユーザーが高い評価をするコンテンツ・記事を製作すれば検索上位表示が可能になってきているのでオウンドメディアのコンテンツに力を注ぐことがSEO対策になり、サイトへのアクセスの獲得にも繋がるからです。
広告成果の減少
ネット媒体以外のマスメディア広告も成果は減少してきていますし、マスメディアへの広告は費用も高くなります。
また、ネット広告に関しても広告ブロック機能などが搭載されつつあり広告主体の戦略だけでは限界が見えてきたこともオウンドメディアの必要性が唱えられる要因のひとつでしょう。
オウンドメディアの事例紹介
オウンドメディアとはどのようなものか、例をあげて紹介します。
企業の公式サイトやECサイトとは別に、オウンドメディアとして機能させているサイトです。
Vaioのサイト内で、紹介されている「Work×IT」はオウンドメディアといえるでしょう。
パソコンのことだけでなく、ITビジネスに関する有益な情報を提供しています。
ASPのアフィリエイトBも、オウンドメディアを展開しています。
「まーくんのアフィリエイト学校」という、アフィリエイト初心者に向けた解説サイトです。
記事制作代行などを行っているサグーワークスも「こぶたの鉛筆」というライターに向けたお役立ちサイトを運用しています。
オウンドメディアに深い関連・トリプルメディア
トリプルメディアとは、企業等がメディア戦略を考えるときに利用するフレームワークになります。
トリプルメディアは、
- オウンドメディア(Owned Media)
- ペイドメディア(Paid Media)
- アーンドメディア(Earned Media)
これらがトリプルメディアと呼ばれています。
トリプルメディアによるマーケティングは、ユーザーと企業を繋ぐ接点や仕組み、流れなどを大きくとらえ直し独立したメディアではあるが相互関係が成り立っていることを利用してユーザーの接点や性質を分析したうえで連携させていくマーケティング手法です。
オウンドメディアは、主にユーザーに対し理解を促す役割を担っています。
コンテンツや記事などを用いて情報を発信していくという役割がオウンドメディアです。
ペイドメディア・Paid Mediaとは
ペイドメディアとは、費用を払って広告を掲載するメディアのことを指します。
主に、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌のマスメディアやWeb広告などがペイドメディアに分類されます。
目的としては、関心を生み出すという役割になります。
不特定多数の人々の目に触れるように、情報発信や宣伝を行うことにより新たなユーザーの獲得や潜在的なユーザーと接点を持つことができます。
アーンドメディア・Earned Mediaとは
アーンドメディアは、ユーザーが情報の主体となる、ブログやSNSなどのメディアのことを指します。
TwitterやFacebookなどもアーンドメディアに分類されます。
目的としては、共感を得るという役割になります。
SNSは多くの人々が利用しているメディアで情報の発信を気軽に行えます。
ユーザーとのコミュニケーションや認知度の向上などの効果が期待されますが、良い面も悪い面も情報の拡散されてしまう可能性があります。
その他に考えられているメディアの分類
トリプルメディアに関連するメディアで、その他に考えられているメディアの例をあげます。
- シェアードメディア(Shared Media)
- 他社との共同で展開する媒体、メディアのことを指します。
- ハイジャックトメディア(Hijacked Media)
- 企業にとってネガティブな要素を持つメディアを指します。
- ソールドメディア(Sold Media)
- ペイドメディアに利用できる価値を持ったメディアを指します。
トリプルメディアが主に考えられてきていますが、流れの変化によって様々な考え方が生まれてきています。
オウンドメディアを活用するには
オウンドメディアは企業が自分自身で管理・運営していくことが必要です。
ただ企業のサイトを持つということではなくメディアとして機能させていかなければならないからです。
オウンドメディアを作成し運用していくのは生半可な考え方では難しいでしょう。
オウンドメディアを持つメリット
オウンドメディアを持つメリットとして考えられるのは、
- ブランディング
- 広告・宣伝費の削減
- サイト自体の資産化
などが、考えられます。
企業やサービスのブランディング効果
オウンドメディアで、自社やサービスに関する専門性や独自情報が多く含まれる質の高い記事やコンテンツを提供することで、ユーザーからの信頼度や好感度が高まりブランディング効果が高まることが期待できます。
ユーザーに対して役立つ情報を提供することで、ユーザーのロイヤルティを高める効果があります。
ユーザーに愛着を持ってもらえれば、競合他社に対して有利になります。
また、認知度や信頼度が増すことで、企業イメージが高まりファン獲得に繋がります。
広告・宣伝費の節約と宣伝効果
オウンドメディア内に、質の高いコンテンツが蓄積されていくことにより検索エンジンからの流入が増えていきます。
広告だけに頼らなくても、オウンドメディアを持つことで集客効果と宣伝の役割を補てんしてくれます。
また、インターネットの特性として幅広い地域や年齢層をターゲットとして取り込める可能性もありますし、海外展開への足掛かりにも利用できるでしょう。
結果的にオウンドメディアを持つことで広告費の節約に繋がります。
オウンドメディア自体が資産になる
質の高いコンテンツが蓄積されていてユーザーからも支持を得ているサイトは、それ自体で資産といえるほど価値があります。
サイトのコンテンツは更新を止めたとしても広告と違い、アクセスが維持されます。
また、過去の記事であっても検索やSNSを通じて読まれます。
オウンドメディア自体が人気サイトになれば、別のサービスへの展開や拡大などを行う際も有利になりますし、ペイドメディアとしても機能するようになるかもしれません。
オウンドメディアを持つことは新たに資産を構築することであると認識し質の高いメディアを作成すると効果的でしょう。