トップレベルドメイン(TLD)とは
投稿日:2019/10/28 (更新日:)
サイトのドメイン名で「.jp」「.com」「.net」などを見かけると思います。
ドメイン名の後半部分にある文字列のことをトップレベルドメインといいます。
トップレベルドメインを英語にすると「Top Level Domain」で、頭文字をとって「TLD」とも表記されます。
トップレベルドメインには種類があり、運用するサイトの用途によって適切なトップレベルドメインを選択する必要があります。
トップレベルドメインについて、詳しく解説をしていきます。
トップレベルドメインは二種類に分類される
トップレベルドメインには、大きく二種類に分けられます。
トップレベルドメインの二種類というのが、
- 国別コードトップレベルドメイン
- 分野別トップレベルドメイン
になります。
掘り下げて、解説をしていきます。
国コードトップレベルドメイン(ccTLD)
国コードトップレベルドメインは、国や地域などエリア別に割り振られたドメインです。
国コードトップレベルドメインを英訳すると「country code Top Level Domain」で、頭文字をとって「ccTLD」とも表記されます。
日本では「.jp」(JPドメイン)が国別コードトップレベルドメインになります。
日本以外の主要な国の国別コードトップレベルドメインを挙げると以下になります。
国名 | 国別コードトップレベルドメイン |
---|---|
アメリカ合衆国 | us |
イギリス | uk |
イタリア | it |
オーストラリア | au |
カナダ | ca |
ドイツ | de |
フランス | fr |
フランス領ポリネシア | pf |
ロシア連邦 | ru |
中国 | cn |
国別コードトップレベルドメインは基本的に、その国や地域に住所がある法人・個人でないとドメインを取得・登録することができません(一部例外あり)。
日本の国別コードトップレベルドメインであるJPドメインでも、基本的に海外でドメインを取得・登録することができません。
JPドメインを管理している日本レジストリサービス(通称、JPRS)の公式サイトには、以下の内容が記述されています。
JPドメイン名を登録できる対象となるのは、「日本国内に住所を持つ組織・個人・団体」です。
引用元:https://jprs.jp/about/jp-dom/spec/
詳しくは上記のURLを参照してください。
JPドメインの種類
日本の国別コードトップレベルドメインであるJPドメインは三つの種類に分けられます。
三種類のJPドメインは以下になります。
- 汎用型JPドメイン
- 都道府県型JPドメイン
- 属性型・地域型JPドメイン
汎用型JPドメイン
汎用型JPドメインとは、個人・法人にかかわらず日本に住所があれば誰でも取得・登録することができるJPドメインです。
汎用型JPドメイン | 例 | 個人 | 法人 |
---|---|---|---|
.jp | sample.jp 日本語ドメイン名.jp |
〇 | 〇 |
都道府県型JPドメイン
都道府県型JPドメインとは、「.jp」の前に全国47都道府県の名称がローマ字・日本語名として含まれているJPドメインです。
都道府県型JPドメインは、個人・法人にかかわらず日本に住所があれば誰でもドメインを取得・登録することができます。
都道府県型JPドメイン | 例 | 個人 | 法人 |
---|---|---|---|
.tokyo.jp .東京.jp |
sample.tokyo.jp sample.東京.jp |
〇 | 〇 |
.hokkaido.jp .北海道.jp |
sample.hokkaido.jp sample.北海道.jp |
〇 | 〇 |
※都道府県型JPドメインの一例
属性型・地域型JPドメイン
属性型・地域型JPドメインとは、co.jp(企業)やac.jp(高等教育機関や学校法人)など、組織別に分けられたドメイン名です。
属性型・地域型JPドメインは、一つの法人・個人につき、一つのドメインしか取得・登録することができません。
属性型・地域型JPドメイン | 例 | 特徴 | 個人 | 法人 |
---|---|---|---|---|
.co.jp | sample.co.jp | 日本国内に住所がある企業用のドメイン | ✕ | 〇 |
.ac.jp | sample.ac.jp | 学校法人・高等教育機関用のドメイン | ✕ | 〇 |
.ne.jp | sample.ne.jp | 日本国内にサービスを提供するネットワークサービス用のドメイン | 〇 | 〇 |
※属性型・地域型JPドメインの一例
分野別トップレベルドメイン(gTLD)
分野別トップレベルドメイン(gTLD)は、基本的に世界中の誰でも取得・登録ができるドメインです。
分野別トップレベルドメインを英訳すると「generic Top Level Domain」で、頭文字をとって「gTLD」とも表記されます。
分野別トップレベルドメインに該当するドメイン名を一部紹介すると以下の通りです。
分野別トップレベルドメイン | 特徴 | 取得・登録対象 |
---|---|---|
.com | 主に営利組織でドメイン | 世界中の誰でも取得・登録可能 |
.net | ネットワーク用のドメイン | 世界中の誰でも取得・登録可能 |
.org | 非営利組織用のドメイン | 世界中の誰でも取得・登録可能 |
.biz | ビジネス用のドメイン | ビジネス利用者 |
.edu | 教育機関用のドメイン | 米国教育省公認の機関 |
.info | 特に制限なし | 世界中の誰でも取得・登録可能 |
.travel | 旅行関連業界用のドメイン | 旅行業界に属する協会・団体・法人 |
.xxx | アダルト用のドメイン | アダルトのコンテンツやアダルトサイトを運用している法人・個人 |
上記ドメイン以外にも、「.pro」や「.name」、「.asia」など多くの分野別トップレベルドメインが存在します。
トップレベルドメインにはそれぞれの用途がある
トップレベルドメインにはそれぞれの用途があります。
どのようなサイトを運用していくかによって、取得すべきトップレベルドメインが異なります。
例えば、会社のコーポレートサイトを運用していく場合、おすすめのトップレベルドメインは「.co.jp」です。
「.co.jp」は一つの会社につき一つのドメインしか取得することができないため、信頼性のあるトップレベルドメインです。
会社サイトのドメインは「会社の顔」といえるほど重要な役割をもっているので、信頼性のある「.co.jp」を取得するといいでしょう。
他にも、一般的に利用されているトップレベルドメインの用途を挙げると以下になります。
サイトの種類 | おすすめのトップレベルドメイン |
---|---|
サービス・ブランドサイト | .jp、.com |
ECサイト | .jp、.com、.net |
個人ブログ・アフィリエイトサイト | .com、.net |
どういった内容のサイトを運用していくのか整理をしてから、トップレベルドメインを選ぶといいでしょう。
ドメインの種類・ドメイン登録サービスによって料金が異なる
トップレベルドメインの種類によって取得する料金が異なってきます。
そもそも、ドメインを取得するにはドメインの登録・取得ができるサービスを利用する必要があります。
例えば、日本で有名なレジストラのGMOインターネット株式会社がサービスを展開している「お名前.com」などです。
お名前.comでドメインを取得するときの料金を一部紹介すると以下になります。
ドメイン名 | 取得料金(1年分) |
---|---|
.jp | 2,340円 |
.co.jp | 3,660円 |
.com | 999円 |
.net | 1,160円 |
.org | 1,360円 |
.biz | 299円 |
※2019年10月28日現在の情報
※料金は税込み
ドメインの種類によって取得する料金が大きく異なることが分かったと思います。
また、同じトップレベルドメインであってもドメイン登録サービスによって料金が異なる場合があります。
主要なドメイン登録サービスの取得料金を例に挙げると以下になります。
ドメイン登録サービス | .jp(1年分) | .com(1年分) | .net(1年分) |
---|---|---|---|
お名前.com | 2,340円 | 999円 | 1,160円 |
バリュードメイン | 3,124円 | 1,408円 | 1,628円 |
スタードメイン | 2,596円 | 968円 | 1,298円 |
Pure Domain | 2,980円 | 1,400円 | 1,600円 |
※2019年10月28日現在の情報
※料金は税込み
予算に応じて、どのトップレベルドメインを取得するのか、どこのドメイン登録サービスを利用するのか決めましょう。