取得したドメインがclientHold(クライアントホールド)に!原因と解除方法
投稿日:2019/02/22 (更新日:)
- clientHold(クライアントホールド)とは
- clientHoldになる原因は主に2つ
- 実際にclientHoldされているドメインを解除してみた!
- 中古ドメインに限らず新規ドメインでもclientHoldになる!
新規ドメイン、または中古ドメインを取得してから、突然サイトが正常に見れなくなることがあります。
突然サイトが見れなくなった原因の一つとして、ドメインのclientHold(クライアントホールド)が考えられます。
今回は、ドメインがclientHoldになる原因や、実際にclientHoldされたドメインを解除する方法などを解説してまいります。
clientHold(クライアントホールド)とは
clientHold(クライアントホールド)とは、取得したドメインが何らかの原因で利用制限(ロック)されている状態のことです。
取得したドメインの契約情報やサーバーの設定に問題がなくても、サイトが正常に見れなくなったりドメイン名のメールアドレスが使えない状態は、ドメインがclientHoldされている可能性が高いです。
ドメインがclientHoldになっているか確認する方法
取得したドメインがclientHoldになっているか確認するには、whois情報を調べる必要があります。
whois情報を調べる方法は主に3通りあります。
- 各ドメインを管理している機関から調べる方法
- 例:ドメイン「.com」を管理している機関「Verisign」など
- 各レジストラが運営しているドメイン登録サービスから調べる方法
- 例:レジストラ「GMOインターネット株式会社」が運営するドメイン登録サービス「お名前.com」
- ツールを使ってwhois情報を調べる方法
- 例:「Tech-Unlimited」が公開しているツール「WHOIS検索」
上記のwhois情報を調べる方法を利用して、ドメインのwhois情報を調べた結果、【Domain Status】の部分に、clientHoldと記述されていたら、ドメインが利用制限されている状態です。
clientHoldになる原因は主に2つ
取得したドメインが、clientHoldになる原因としては、主に2つあります。
- 登録したメールアドレス宛に送られた認証メールを認証していない
- whois情報が正しくない
ドメインがclientHoldになる原因を詳しく解説してまいります。
登録したメールアドレス宛に送られた認証メールを認証していない
まずドメインがclientHoldになる原因の一つとして考えられるのは、登録者情報(whois情報)に登録したメールアドレス宛に送られる「ドメイン情報認証メール」で、「メールアドレスの有効性認証をしていなかった」です。
ドメインの登録サービス(お名前.comやGoDaddy、等々)からドメインを取得した時に、名前や住所などの登録者情報を入力しますが、その登録者情報の中にメールアドレスを登録していると思います。
登録者情報に登録したメールアドレス宛てに、ドメインを取得したレジストラ(またはドメインを取得したレジストラの上位レジストラ)から認証メールが送られてきます。
認証メールの件名には、レジストラのドメイン登録サービスによって多少異なりますが、
- 【重要】[お名前.com] ドメイン 情報認証のお願い
- 【重要】[ムームードメイン] ドメイン 情報認証のお願い
といった、件名でメールが届きます。
ドメインを取得した後に認証メールが届き、メール内に記述しているURLにアクセスしないと有効性認証がされず、認証の対応期日が過ぎるとドメインがclientHoldになります。
この、メールアドレスの有効性認証を行うようにした理由は、非営利団体のICANN(アイキャン)が、whois情報の正確性確認方針を2015年頃に変更したためです。
そもそも、ICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)とは、IPアドレスやドメイン名などインターネットの各種資源を世界規模で調整し、管理する役割がある団体です。
whois情報が正しくない
ドメインがclientHoldになるもう一つの原因として考えられるのは、「whois情報が正しくなかった」です。
ドメインの登録サービス(お名前.comやGoDaddy、等々)の会員情報(ユーザー情報)や、ドメインのwhois情報が正しくない場合、ドメインがclientHoldになる可能性があります。
whois情報が正しくないものとして例を挙げると、
- 住所の番地が入力されていない
- 住所の番地の入力箇所が間違っている
- 電話番号が利用されていない、桁数が多い・少ない
などがあります。
実際にclientHoldされているドメインを解除してみた!
今回、記事を執筆するにあたり、clientHoldされているドメインを解除するために、実際にドメインを購入して意図的にドメインをclientHoldにさせてみました。
今回は、登録者情報(whois情報)のメールアドレス宛てに送信された有効性認証をしていなかったので、ドメインがclientHoldされました。
それでは、clientHoldされたドメインの解除方法を解説してまいります。
clientHoldされたドメインの解除には、ドメインを取得したレジストラ(またはドメインを取得したレジストラの上位レジストラ)から送信された認証メール内に記述しているURLにアクセスするだけです。
認証メール内には、対応期日と記述しています。
この対応期日というのは、期日を過ぎるとドメインがclientHoldになるだけで、認証の対応期日ではないので、認証はいつでもできます。
なので、認証メールを見つけてメール内に記述しているURLにアクセスすれば、数時間~72時間ほどでclientHoldが解除されるでしょう。
認証メールが見つからない時の対処法
認証メールが見つからない時は、以下の点を確認してみるといいでしょう。
- 迷惑メールの受信BOX内に認証メールがないか確認する
- 登録者情報(whois情報)のメールアドレスが受信できているかどうか確認する
上記2点を確認しても認証メールが見つからない場合、登録者情報(whois情報)のメールアドレスを別のメールアドレスに変更しましょう。
変更後のメールアドレスの受信が可能であれば、数分~数時間ほどで変更後のメールアドレス宛てに認証メールが届くので、認証をするとclientHoldが解除されます。
また、お名前.comなどでは認証メールの再送を行うサービスがあるので、お名前.comからドメインを取得した人は認証メールの再送を行うといいでしょう。
間違ったwhois情報を正しい情報に変更してclientHoldを解除する方法
間違ったwhois情報が原因で、ドメインがclientHoldされた場合の解除方法としては、正しい登録者情報(whois情報)に変更をします。
先ほど、whois情報が正しくないものとして例を挙げましたが、具体的に間違った入力例と正しい入力例をご紹介します。
間違った入力例 | 正しい入力例 |
---|---|
都道府県:北海道 市区:札幌市中央区 町村:北1条1丁目 番地: 建物名等: |
都道府県:北海道 市区:札幌市中央区 町村:北1条1丁目 番地:1-1 建物名等:アクセスビル |
間違った入力例 | 正しい入力例 |
---|---|
都道府県:北海道 市区:札幌市中央区 町村:北1条1丁目 1-1 番地: 建物名等: |
都道府県:北海道 市区:札幌市中央区 町村:北1条1丁目 番地:1-1 建物名等: |
間違った入力例 | 正しい入力例 |
---|---|
電話番号:08-0000-111 | 080-0000-1111 |
※上記の電話番号の数字は、ご自身の電話番号によって数字が異なります。
登録者情報の住所や電話番号に間違いがないか確認し、正しい登録者情報に変更しましょう。
中古ドメインに限らず新規ドメインでもclientHoldになる!
今回はドメインのclientHoldについて原因や解除方法などを解説しました。
中古ドメインに限らず新規ドメインでもclientHoldになります。
認証メールは、一つのメールアドレスにつき1回の認証となるので、一度認証したメールアドレス宛てに再度認証メールが送信されることはありません。
今回、記事を執筆するにあたり実際にドメインを購入して、意図的にドメインをclientHoldにしましたが、clientHoldになるのはメールアドレス単位です。
なので、正常に閲覧できるサイトの登録者情報(whois情報)のメールアドレスをclientHoldになっている登録者情報(whois情報)のメールアドレスに変更すると、サイトが見れなくなります。
サイトが見れなくなったということは、ドメインがclientHoldになったということです。
認証メールが送信されていることに気づかない人や、サイトが正常に見れなくなるのをclientHoldの原因と知らずにドメインを放置したり手放す人がいます。
ですので、clientHoldでサイトが見れなくなる前に、認証メール内のURLにアクセスして、認証を行いましょう。