SEOの効果測定とは?重要指標と改善に必要なツールを解説!
投稿日:2023/03/28 (更新日:)
- SEOの効果測定とは?
- SEO効果測定を行うタイミング
- SEO効果測定を行う5つの重要な指標を解説
- SEO効果測定に必要なツールを紹介
- SEO効果測定の4つの手順
- SEO効果測定の注意点
- 効果測定の結果を分析し、SEOに生かす
サイト運営を行っていく上で、SEO対策に取り組んでいる人やこれからSEO対策を考えている人はその効果を把握する作業「効果測定」が必要不可欠です。
- SEOの効果測定ってなに?
- サイトのSEO効果を正確に測定する方法は?
- SEO対策で計測すべき指標(項目)を知りたい!
SEO対策を行っているが、その効果を正確に測定できていないことを課題としている人は多いのではないでしょうか。
本記事を読むことで、正しいSEO効果測定の必要性や測定方法について理解することができます。
ぜひ、自社サイトのSEO対策の見直しや改善に役立ててください。
SEOの効果測定とは?
SEO効果測定とは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の効果を定期的に測定することです。
具体的には、「SEO対策を行った前後の結果を数値で計測する」ことを指します。
SEO効果測定を行うことで、以下のようなメリットがあります。
- SEO対策の効果確認
- SEO対策の改善点の把握
- ペナルティへの素早い対応
一方で、効果測定を怠ることは、本来得られるはずの評価を受けられなくなるリスクがありますので、非常に重要です。
SEO効果測定を行うタイミング
SEO効果測定を行うタイミングは、以下が目安となります。
- サイトの立ち上げから半年経過後、毎月行う
- サイト全体に関わる施策を行った時
- 新規ページを公開した時
- ページを修正した時
施策内容によってSEO効果が出るまでの時間が異なるので、施策ことに効果測定を行うタイミングを解説します。
サイトの立ち上げから半年経過後、毎月行う
サイトを立ち上げた直後は、検索エンジンから認知されるまで、数か月から半年程かかると言われています。そのため、効果測定をしても正確に測れない可能性が高いです。
半年間は、コンテンツの量やクローラの巡回数などを測定し、効果測定されやすい基盤を整えておきましょう。
その上で、半年後にSEO効果測定を開始し、以降は毎月定期的に行うことがおすすめです。
サイト全体に関わる施策を行った時
サイト全体に関わる施策とは、デザイン変更やURLの変更、ページ構成の変更、サイトのリニューアルなどを指します。
この場合は、Googleアップデートにより効果が反映されるため、3~6ヵ月程度の時間がかかります。これ以降に、測定を行うと効果を確認できます。
新規ページを追加で公開した時
SEO対策として新規ページを追加した場合は、翌月に効果が出始める場合もあります。しかし、多くの場合は3~6ヶ月の時間がかかるので、数か月単位で効果測定を行うことをおすすめします。
ページを修正した時
小規模な変更(例えば、titleタグの修正など)の場合は、1週間ほどで順位が変わることがあります。
しかし、リライトなどページの大部分を変更する場合は、新規ページ公開と同様に数ヶ月かかることがあります。また、コアアルゴリズムアップデートが行われた場合は、検索順位に大幅な変動が生じることあるので、必ず順位変動をチェックしましょう。
Googleのコアアルゴリズムアップデートは、これまで上位表示されていたキーワードが軒並み順位を落とし、サイトの集客に深刻な影響を及ぼすことがあります。
そのため、迅速に順位変動の状況を把握することが非常に重要です。
Googleのアルゴリズム変動は、SEOブログやTwitterなどのSNSでリアルタイムに報告されることが多いので、日頃から情報収集に努めることが望ましいでしょう。
SEO効果測定を行う5つの重要な指標を解説
SEO効果測定にはさまざまな指標がありますが、本記事では特に重要な5つの指標について詳しく解説します。
- オーガニック検索流入数
- コンバージョン率
- キーワードごとのランキング
- サイト内滞在時間
- 離脱率や直帰率
それぞれの指標について詳しく見ていきましょう。
1.オーガニック検索流入数
オーガニック(自然)検索流入数とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンからのアクセス数を指します。
オーガニック検索流入数が上がることで、サイトに訪れるユーザー数が増え、サイトの認知度や信頼性も高まるので、重要な指標の一つです。
また、オーガニック検索流入数を定期的にチェックすることで、検索順位の変動に気づくことができます。
大きな順位の変動があった場合は、オーガニック検索流入数をチェックしていることで、迅速に対策を図ることが可能です。
オーガニック検索流入数の確認方法
どのようにサイトにユーザーが訪れたか、流入経路は、Google Analyticsで確認ができます。
①効果測定をしたいサイトのURLで「Googleアナリティクス」にログインする。
②ツール内の左側タブ「レポート」→「集客」→「ユーザー獲得」の順でクリックする。
③画面上に表示される「Organic Search」でオーガニック検索流入数を確認できます。
2.コンバージョン率
コンバージョン率とは、「webサイトの最終的な目的としている成果の到達割合」を指します。
webサイトによりコンバージョンは様々ですが、よくある例として以下が設定されます。
- 資料のダウンロード
- 商品の購入
- サービスの問い合わせ
webマーケティングにおいては、以上のような行動をユーザーに促して、コンバージョンを獲得することが重要です。
そのためには、流入したユーザーがコンバージョンにたどり着くコンテンツやサイトの導線を工夫する必要があります。
また、コンバージョンにつながるページが把握できた場合は、そのページを中心に改善を行いましょう。
サイトの導線やページに関連したリンクを設置することで、より一層、コンバージョン率を高めることができます。
サイト全体のコンバージョン率の確認方法
①Google Analyticsにアクセスする。
②メニューの「コンバージョン」→「目標」→「概要」をクリックする。
③右側にグラフが表示される。
コンバージョンページのコンバージョン率の確認方法
①Google Analyticsにアクセスする。
②メニューの「行動」をクリックする。
③サイトコンテンツの中の「すべてのページ」を選択する。
④左上の「ナビゲーションサマリー」をクリックする。
⑤CVページの前によくアクセスされているページが一覧表示される。
この一覧をもとに、CVページへの導線が弱いページや、CVページに到達するまでのステップが多いページなどを特定し、改善することで、より多くのユーザーをCVページに誘導できるようになる。
また、CVページのコンテンツやレイアウト自体に問題がある場合は、改善することでコンバージョン率を向上させることができます。
コンバージョン率の測定方法と、その結果をもとに行うべき改善について説明しました。コンバージョン率の改善には、検索エンジンなどから流入してきたユーザーにとって魅力的なコンテンツや導線を設置することが欠かせません。また、コンバージョン率の測定結果を正しく読み取り、改善につなげることが大切です。
3.キーワードごとのランキング
SEOの成功において、キーワードごとの検索順位を確認することは欠かせません。
検索エンジンからのアクセスを増やすことがSEOの目的であり、検索順位がその成果を把握する上で重要な指標となります。
「キーワードごとのランキング」のSEOでの効果を測定することにより、先述で説明した「オーガニック検索流入数」や「コンバージョン率」を高める事にもつながります。
参考:SISTRIX
SISTRIX社の調査によれば、上位表示になればなるほど、クリック率が高くなることが分かっています。例えば、検索結果1位と10位では、クリック率に10倍以上の差があるとの結果が出ています。
キーワードごとのランキング確認方法
キーワードごとの順位は、GRCを使用することで確認できます。GRCに特定のサイトやURL、キーワード(検索語)を登録することで、検索順位を調べることができます。
①パソコンにGRCをインストールする。(有料)
②インストールが終了したらGRCを起動
③メイン画面の「編集」をクリックし、「項目新規追加」を選ぶ。
④順位を調べるサイト名とURL、キーワード(検索語)を入力する。
⑤GRCボタンで順位を計測
効果測定で、検索順位が低い場合は、コンテンツの見直しやリライトをする必要があります。
特に、順位が高く重要度の高いコンテンツから記事のリライトやコンテンツの改善などを行い、継続的にSEOの成果を上げていくことが重要です。
4.被リンクの数
Googleは、コンテンツの重要度を判断する際に、被リンクの量と質を評価の基準としています。被リンクの量と質は、サイトの検索結果に影響を与えることがあります。
そのため、意味のない被リンクやスパムリンクがないかなどの「被リンクの質や量」を定期的に見直しすることが重要です。
被リンクの数を確認する方法
被リンクの数はGoogle Search Consoleで確認することができます。
①効果測定したいサイトのURLで「Google Search Console」にログインする。
②メニューの「リンク」から「外部リンク」の詳細を確認する。
③被リンクのURLをクリックすることで、リンク元を確認する。
スパムリンクや関連性の低い被リンクがある場合は、否認リストを作成して拒否することができます。効果測定の頻度は1ヶ月に1回程度がおすすめです。
5.直帰率、離脱率やサイトの滞在時間
直帰率は、ユーザーが1ページ目しか見ずにサイトから離脱する割合を示し、離脱率はユーザーがサイトを途中で離脱する割合を示します(直帰率は離脱率の一部です)。また、滞在時間はユーザーがサイトにどの程度滞在したかを表します。
直帰率や離脱率が高かったり、滞在時間が短い場合、必ずしもサイトの改善が必要とは限りません。
例えば、直帰率が高くても、1ページ目でユーザーの目的や悩みが解消された場合、そのサイトは良質なものといえます。
同様に、滞在時間が短くてもユーザーが短時間で目的を達成できる場合は、問題ありません。
このことから、直帰率や離脱率、滞在時間は、コンバージョンが達成できていない場合に確認し、適切に改善を図ることが重要です。
SEO効果測定に必要なツールを紹介
SEO効果測定の指標を理解したうえで、SEO効果測定に活用できるツールをご紹介します。
ツールによってそれぞれ効果測定ができる指標が異なりますので、指標によってツールを使い分けましょう
Google Analytics
Google Analyticsは、Googleによって提供される無料の分析ツールであり、ウェブサイトに訪れたユーザーの行動を詳細に分析することができます。
主に以下の5つがGoogle Analyticsで効果測定できます。
- 現在サイトにアクセスしているユーザーの数、閲覧中のページ、流入経路などをリアルタイムで確認できます。
- ユーザー数、滞在時間などのサイト全体の情報を把握できます。
- 売上やコンバージョン数などのビジネス上の情報を確認できます。
- 離脱率、滞在時間、直帰率など、サイト上でのユーザーの動きを把握できます。
- ページごとの離脱率や閲覧数など、ページの情報がわかります。
Google Analyticsを活用することで、SEO効果測定にも役立ちます。流入経路やサイト全体の状態を把握することができ、PV数、コンバージョン率、滞在時間、離脱率、直帰率などを測定することができます。
Google Analyticsは無料で提供されているため、SEO効果測定をする際には登録しておくことをおすすめします。
Google Search Console
Google Search Consoleは、Googleが提供する無料の分析ツールの1つであり、Google AnalyticsとGoogle Search Consoleの両方を使用することで、サイトの効果測定をより正確に行うことができます。
Google Search Consoleの最大の特徴は、検索結果でのサイトのパフォーマンスを把握できる点です。サイトの検索順位やクリック数など、検索エンジンによってどのように扱われているかを確認することができます。
さらに、Googleにインデックスされているかどうかの確認や、セキュリティ上の問題の検出など、サイトの運用に必要な情報を取得することもできます。
Google Search Consoleでは、クローラーの巡回数、検索順位、被リンク、流入経路など、SEO効果測定に役立つ項目を確認することができます。
Google Search Consoleは、完全に無料で利用できます。SEO効果測定を行う上で重要なツールの1つであるため、サイト運用者は登録しておくことをおすすめします。
GRC
GRCとは、キーワード単位での検索順位を調査できるSEOツールであり、パソコンにGRCをインストールすることで利用できます。
GRCにはキーワードの登録機能があり、SEO効果測定の手間を省くことができます。また、GoogleだけでなくYahoo!やBingの検索エンジンでも順位を一括で調査することができます。
Google AnalyticsやGoogle Search Consoleと併用することで、より効果的なSEO効果測定が可能になります。
利用できるSEO効果測定の項目は、主に検索順位です。
無料でも利用できますが、無料の範囲はとても狭く、効果的に利用したいようであれば有料版がおすすめです。
SEO効果測定の4つの手順
SEOの効果測定は、しっかりとした手順通りにすすめることで効果を発揮しやすくなります。
何から行ったらいいかわからないSEO初心者は確認することで迷いなく進められます。
1.測定ツールの導入
最初のステップは、SEO効果を測定するためのツールを導入することをおすすめします。「SEO効果測定に必要なツールを紹介」で紹介したツールを参考にして、使いやすいツールを導入しておきましょう。
Google AnalyticsやGoogle Search Consoleの2つのツールは無料で利用できるので導入は必須です。
大半のSEO効果を測定することができるため、ツールを使用しSEOの効果を的確に把握し、改善点がみつかります。
2.定期的に効果測定の実施
定期的にSEO効果の測定を実施することが重要です。サイトを立ち上げた直後は、検索エンジンにサイトを認識してもらうために時間がかかる場合があります。
そのため、SEOの効果を測定する前に、サイトが検索エンジンに認識されるのを待つ必要があります。
一般的に、サイトを立ち上げてから半年ほど経過すると、検索エンジンに認識される可能性が高いです。
半年後から定期的にSEO効果測定を実施することで、SEOの改善点を把握し、適切な施策を実行することができるでしょう。
3.効果測定結果の分析作業
SEO効果測定は、一度実施しただけでは十分ではありません。分析を行い、SEO対策がどのような結果をもたらしているのかを確認することが非常に重要です。
SEO効果測定の結果を分析するときのポイントは、以下の3つです。
①前のデータと比較し状況把握
まずは、過去の月別データと比較し、現在の状況を確認しましょう。例として、オーガニック検索流入からのセッション数が増えていれば、SEO対策が成功していることになります。
しかし、前回と比較するだけでなく、広い視点での比較が重要です。1ヶ月程度の場合、コンテンツ内容によっては時期的な問題で低下する可能性があります。
そのため、短期間でSEO対策の成果を判断することには注意が必要です。
②サイト全体の総合的な評価
各項目の状況が把握できたら、全体的な状況を総合的に評価しましょう。
1つのSEO対策が複数の項目や要因に作用することがあるため、サイト全体を分析することが必要です。
この際には、様々な指標を使ってサイトの状態を評価しましょう。
例えば、サイト内のコンテンツの質、アクセス数、コンバージョン率、ユーザビリティなどです。これらの指標を総合的に判断することで、SEO対策を総合的に判断することができます。
③評価すべき点と改善点の洗い出し
効果測定の結果を分析して、評価すべき点や改善点を洗い出しましょう。
例えば、サイトの露出により被リンクの獲得が増えている場合は、この点は評価すべき点です。
逆に、キーワードごとの検索結果が上がっているのにも関わらずコンバージョン率が低下している場合は、ページの内容や導線を見直す必要があるかもしれません。
このように、具体的な改善点を見つけることで、今後のSEO対策に活かすことができます。
4.結果に基づき、改善
改善すべきポイントが明確になったら、今後のSEO対策に活かすための施策を考える必要があります。
このためには、どのような具体的な施策をいつまでに実施するかを示し、改善の実現に向けた行動計画を立てることが重要です。
SEO効果測定は、データを蓄積して終わりではありません。むしろ、改善点を明確にし、より効果的なSEO対策を実施するための情報源として活用することが大切です。
そのためには、分析結果に基づいた改善を継続的に行うことが必要です。
SEO効果測定の注意点
SEO効果測定を行う際のポイントについて解説します。
サイト全体の目的を定める
SEO効果測定を行う際には、サイトの目的を明確にすることが必要です。
明確なゴールがなければ、SEO対策の良し悪しを判断することができません。
目指すゴールに応じて、SEO対策や効果測定の基準が大きく異なることを考慮し、事前にサイトやコンテンツを評価するための判断基準や指標を決めておくことが重要です。
定期的に測定する項目を明確にする
SEO効果測定を行う際には、定期的に測定する項目を決めておきましょう。
本記事で紹介した、「5つの重要な指標」を参考にしながら、毎月必ずSEO効果測定を行う項目を決め、データを蓄積していくことが重要です。
測定する項目を決めたら、毎月必ず各項目の数値を記録して管理しましょう。
このようにデータを管理することで、有益なデータとして蓄積していくことができます。
SEOの効果が出るまで長期的に測定する
SEO対策の効果を測定するには、時間がかかることがあります。
長期的な取り組みが必要であり、SEO効果測定を始めてすぐに大きな変化が現れることは少ないです。
そのため、SEO効果測定を開始した当初は焦らず、コツコツと取り組みを継続することが大切です。長期的な視点でデータを収集し、改善点を見つけ出していくことで、小さな変化や改善前との違いが見つけられるようになります。
効果測定の結果を分析し、SEOに生かす
この記事では、SEO対策の成果を評価するための指標や、効果測定のタイミングや手順について解説しました。
SEO対策を行う際には、行った施策の効果を測定し、改善を繰り返すことが大切です。その結果、Googleからの評価が高いページが増え、サイトへの流入も増加することが期待できます。
SEO対策と効果測定はセットで実施することが重要であり、サイトの集客改善に効果的です。
なお、順位計測は様々なSEOツールでも検索順位を計測できる機能が搭載されており、例えば、SEOに強いAIライティングツールのトランスコープでも検索順位ツールがあるので、こういったツールを活用するのも有用です。